SK LIFE vol.26「住まいのハテナ?」
【住まいのお掃除シリーズ④】キッチンのお掃除
Q:ちゃんとお掃除をしているのに、油汚れや水垢が目立ってきました。
毎日の食事を支える大事な場所をキレイに保つ方法はありますか?
A:キッチンにはシンク、排水溝、コンロなどがあり、
それぞれ汚れの種類も掃除の方法も変わってきます。
場所に合わせた掃除方法を知ることで、キレイを長持ちさせましょう。
汚れの種類
キッチン周りの汚れは主に、水垢・石鹸カス・油汚れ・雑菌・カビ・食品の残りカスに分類されます。
放置していると積み重なって頑固な汚れに成長してしまうので注意してください。
●シンクの掃除
シンクの汚れは水垢と石鹸カスです。
水垢は水道水のミネラルなどが固まったもので、アルカリの性質を持っています。
酸性の洗剤かクエン酸のスプレーをシンク全体に吹きかけ、スポンジで優しく拭き取りましょう。それでも落ちない場合は、クエン酸水を吹き付けたキッチンペーパーを水垢部分に直接貼り付け、更に上から食品用ラップで覆い1時間ほどつけ置きすると、クエン酸と水垢が結びつき非常に落としやすくなります。
※蛇口やシャワーヘッドの水垢も同じ方法で掃除できます。
石鹸カスは食器用洗剤の洗い残しが水道水のミネラルと共に固まったものが多く、水垢と同じでアルカリ性のため、クエン酸で一緒に掃除ができます。
しかし、水道水ではなく皮脂などと一緒に固まってできた石鹸カスは酸性が多く、これはクエン酸では落とせません。
その場合は重曹を使います。
重曹はアルカリ性なので、酸性の汚れを落とすのに効果的です。
※お湯に溶かした重曹はアルカリ性が強まるので、素手で触らないよう気をつけてください。
また、アルミ製品に使うと黒ずみの原因にもなります。
これはアルミ製品がアルカリに弱いため起こる化学反応なのだそうです。
●排水溝の掃除
排水溝の汚れは水垢・石鹸カス・油汚れ・雑菌・カビ・食品の残りカスです。
目に見える汚れを落としているつもりでも、なぜか排水溝がヌルヌルしていた経験はありませんか?
それは目に見えない雑菌やカビのせいなんです。
放置していると悪臭や食中毒にもつながるため、こまめに掃除しましょう。
まずはゴム手袋を付けてから排水溝のカバーを外します。
カバーは食器用中性洗剤とスポンジで洗い流します。
次にカバーの下にあるゴミ受けを外します。
これもカバーと同じように食器用中性洗剤を使いますが、
目詰まりを起こした食品カスや、手の届きにくい箇所の汚れを掃除するためスポンジではなく歯ブラシを使いましょう。
カバーとゴミ受けの更に奥にある、排水溝の中もそのまま食器用中性洗剤と歯ブラシで洗います。
※それでも汚れが残っていたときはクエン酸と重曹の出番です。
カバーもゴミ受けも外した排水溝に、下が見えなくなるくらい重曹を振りかけます。
次に、満遍なく振り掛けた重曹を、上から塗りつぶすようにクエン酸を振りかけていきます。
重曹とクエン酸が反応を起こしシュワシュワと泡立ってくるので、そのまま30分ほど放置します。
最後に大量のお湯で洗い流します。重曹の洗い残しは石鹸カスのような残り方をするので、十分にすすいでください。
酸性とアルカリ性のつけ置き洗いになるので水垢や油汚れをキレイにし、
雑菌やカビのヌルヌルも落とし、かつ全体が洗浄されるため排水溝の詰まりも予防できます。
●ガスコンロの掃除
コンロの汚れは油汚れです。
まずは五徳を外します。
五徳とは、鍋やフライパンなどを置く台のことで、取り外して手入れができます。
素材は主にホーローかステンレスですが、どちらの場合でも重曹が効果的です。
取り外した五徳を重曹スプレーで拭き掃除するだけでキレイになります。
それでも落ちない頑固な汚れがある場合、50〜60℃のお湯を張ったバケツかボウルに重曹を溶かし
(お湯1リットルに対して重曹大さじ1の割合)、その中に五徳を入れて1時間ほどつけ置きします。
1時間ほど経ったら取り出し、重曹が残らないように水で丁寧に洗い流し、しっかり乾燥させたら完了です。
次は天板を掃除します。天板とは五徳を外したコンロのトッププレートのことです。
これは五徳とは違う素材の場合が多いため、五徳を外したまま掃除しましょう。
食器用中性洗剤を染み込ませたスポンジでの拭き掃除がおすすめです。
拭き取れない場所に入り込む可能性があるので洗剤をスプレーするのはやめてください。
●IHコンロの掃除
五徳と天板が一緒になっているIHコンロは、ガスコンロとは掃除の方法が異なります。
五徳を外す必要も細かい隙間も無いので、スプレータイプの中性洗剤を吹きかけてからの拭き掃除が最適です。
落としきれない頑固な汚れがあるときはクリームタイプのクレンザーを使います。
汚れが目立つ部分にクレンザーを垂らし、食品用ラップを丸めたもので優しくこすり、
水で濡らした布巾でクレンザーが残らないように拭き取りましょう。
●換気扇の掃除
換気扇の汚れは油汚れです。
ホコリと一緒に固まっていき頑固な汚れに成長します。
まず最初にゴム手袋とメガネをつけます。
顔より高い位置を掃除するので洗剤が目に入らないようにしましょう。
安全のために気を付けるべき箇所は他にもあります。
・換気扇のコンセントを外す(コンセントが無い場合ブレーカーを落とす)
・ガスコンロの元栓を閉める(IHコンロはメインスイッチを切る)
・窓を開け換気を良くする
・コンロの天板に新聞紙を敷き、汚れの飛散を防ぐ
以上の準備が整ったらフィルターやファンなど、取り外せる部品を取り外します。
取り外したフィルターやファンは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に
1時間ほどつけ置きしましょう。
※汚れがひどい場合は洗剤ではなく、重曹を溶かしたぬるま湯を使います。
フィルターやファンを固定するネジなどの細かい部品も、そのまま一緒につけ置きするのがポイントです。
その際、紛失してしまわないよう水切りネットなどで保護してください。
つけ置きをしている間に、取り外せない部分の掃除をします。
フィルターの外側、ファンの外側、換気扇のカバーなどを、
中性洗剤をつけた布巾でしっかりと拭いていきます。
水気が残っていると故障や新たな汚れの原因にもなります、必ず乾拭きもしてください。
つけ置きが終わった部品を、スポンジや歯ブラシなどで水洗いしていき、残った汚れと洗剤を落としていきます。
フィルターやファンに水気が残らないよう半日は陰干しするといいでしょう。
水分が残ったままの換気扇を使用すると、ホコリを吸いやすく、
カビが生えやすくなるので注意してください。
毎日使う場所だから、汚れを落とすことよりも、汚れをつけないことが重要なのです。
料理が終わって、食事も終わって、食器を洗ったその後に
サッと拭き掃除するだけで、落としにくい頑固な汚れに成長することを予防できます。
キッチンは、口に入るものを扱う場所なので、何よりも清潔を心がけましょう。
SK LIFE vol.26「住まいのハテナ?」
【住まいのお掃除シリーズ④】キッチンのお掃除
Q:ちゃんとお掃除をしているのに、油汚れや水垢が目立ってきました。
毎日の食事を支える大事な場所をキレイに保つ方法はありますか?
A:キッチンにはシンク、排水溝、コンロなどがあり、
それぞれ汚れの種類も掃除の方法も変わってきます。
場所に合わせた掃除方法を知ることで、キレイを長持ちさせましょう。
汚れの種類
キッチン周りの汚れは主に、
水垢・石鹸カス・油汚れ・雑菌・カビ・食品の残りカスに分類されます。
放置していると積み重なって頑固な汚れに成長してしまうので注意してください。
●シンクの掃除
シンクの汚れは水垢と石鹸カスです。
水垢は水道水のミネラルなどが固まったもので、アルカリの性質を持っています。
酸性の洗剤かクエン酸のスプレーをシンク全体に吹きかけ、スポンジで優しく拭き取りましょう。それでも落ちない場合は、クエン酸水を吹き付けたキッチンペーパーを水垢部分に直接貼り付け、更に上から食品用ラップで覆い1時間ほどつけ置きすると、クエン酸と水垢が結びつき非常に落としやすくなります。
※蛇口やシャワーヘッドの水垢も同じ方法で掃除できます。
石鹸カスは食器用洗剤の洗い残しが水道水のミネラルと共に固まったものが多く、水垢と同じでアルカリ性のため、クエン酸で一緒に掃除ができます。
しかし、水道水ではなく皮脂などと一緒に固まってできた石鹸カスは酸性が多く、これはクエン酸では落とせません。
その場合は重曹を使います。
重曹はアルカリ性なので、酸性の汚れを落とすのに効果的です。
※お湯に溶かした重曹はアルカリ性が強まるので、素手で触らないよう気をつけてください。
また、アルミ製品に使うと黒ずみの原因にもなります。
これはアルミ製品がアルカリに弱いため起こる化学反応なのだそうです。
●排水溝の掃除
排水溝の汚れは水垢・石鹸カス・油汚れ・雑菌・カビ・食品の残りカスです。
目に見える汚れを落としているつもりでも、なぜか排水溝がヌルヌルしていた経験はありませんか?それは目に見えない雑菌やカビのせいなんです。
放置していると悪臭や食中毒にもつながるため、こまめに掃除しましょう。
まずはゴム手袋を付けてから排水溝のカバーを外します。
カバーは食器用中性洗剤とスポンジで洗い流します。
次にカバーの下にあるゴミ受けを外します。
これもカバーと同じように食器用中性洗剤を使いますが、
目詰まりを起こした食品カスや、手の届きにくい箇所の汚れを掃除するため
スポンジではなく歯ブラシを使いましょう。
カバーとゴミ受けの更に奥にある、排水溝の中も
そのまま食器用中性洗剤と歯ブラシで洗います。
※それでも汚れが残っていたときはクエン酸と重曹の出番です。
カバーもゴミ受けも外した排水溝に、下が見えなくなるくらい重曹を振りかけます。
次に、満遍なく振り掛けた重曹を、上から塗りつぶすようにクエン酸を振りかけていきます。
重曹とクエン酸が反応を起こしシュワシュワと泡立ってくるので、そのまま30分ほど放置します。
最後に大量のお湯で洗い流します。重曹の洗い残しは石鹸カスのような残り方をするので、十分にすすいでください。
酸性とアルカリ性のつけ置き洗いになるので水垢や油汚れをキレイにし、雑菌やカビのヌルヌルも落とし、かつ全体が洗浄されるため排水溝の詰まりも予防できます。
●ガスコンロの掃除
コンロの汚れは油汚れです。
まずは五徳を外します。
五徳とは、鍋やフライパンなどを置く台のことで、取り外して手入れができます。
素材は主にホーローかステンレスですが、どちらの場合でも重曹が効果的です。
取り外した五徳を重曹スプレーで拭き掃除するだけでキレイになります。
それでも落ちない頑固な汚れがある場合、50〜60℃のお湯を張ったバケツかボウルに重曹を溶かし(お湯1リットルに対して重曹大さじ1の割合)、その中に五徳を入れて1時間ほどつけ置きします。
1時間ほど経ったら取り出し、重曹が残らないように水で丁寧に洗い流し、しっかり乾燥させたら完了です。
次は天板を掃除します。天板とは五徳を外したコンロのトッププレートのことです。
これは五徳とは違う素材の場合が多いため、五徳を外したまま掃除しましょう。
食器用中性洗剤を染み込ませたスポンジでの拭き掃除がおすすめです。
拭き取れない場所に入り込む可能性があるので洗剤をスプレーするのはやめてください。
●IHコンロの掃除
五徳と天板が一緒になっているIHコンロは、ガスコンロとは掃除の方法が異なります。
五徳を外す必要も細かい隙間も無いので、スプレータイプの中性洗剤を吹きかけてからの拭き掃除が最適です。
落としきれない頑固な汚れがあるときはクリームタイプのクレンザーを使います。
汚れが目立つ部分にクレンザーを垂らし、食品用ラップを丸めたもので優しくこすり、水で濡らした布巾でクレンザーが残らないように拭き取りましょう。
●換気扇の掃除
換気扇の汚れは油汚れです。
ホコリと一緒に固まっていき頑固な汚れに成長します。
まず最初にゴム手袋とメガネをつけます。
顔より高い位置を掃除するので洗剤が目に入らないようにしましょう。
安全のために気を付けるべき箇所は他にもあります。
・換気扇のコンセントを外す(コンセントが無い場合ブレーカーを落とす)
・ガスコンロの元栓を閉める(IHコンロはメインスイッチを切る)
・窓を開け換気を良くする
・コンロの天板に新聞紙を敷き、汚れの飛散を防ぐ
以上の準備が整ったらフィルターやファンなど、取り外せる部品を取り外します。
取り外したフィルターやファンは、中性洗剤を溶かしたぬるま湯に
1時間ほどつけ置きしましょう。
※汚れがひどい場合は洗剤ではなく、重曹を溶かしたぬるま湯を使います。
フィルターやファンを固定するネジなどの細かい部品も、そのまま一緒につけ置きするのがポイントです。その際、紛失してしまわないよう水切りネットなどで保護してください。
つけ置きをしている間に、取り外せない部分の掃除をします。
フィルターの外側、ファンの外側、換気扇のカバーなどを、
中性洗剤をつけた布巾でしっかりと拭いていきます。
水気が残っていると故障や新たな汚れの原因にもなります、必ず乾拭きもしてください。
つけ置きが終わった部品を、スポンジや歯ブラシなどで水洗いしていき、残った汚れと洗剤を落としていきます。
フィルターやファンに水気が残らないよう半日は陰干しするといいでしょう。
水分が残ったままの換気扇を使用すると、ホコリを吸いやすく、
カビが生えやすくなるので注意してください。
毎日使う場所だから、汚れを落とすことよりも、汚れをつけないことが重要なのです。
料理が終わって、食事も終わって、食器を洗ったその後に
サッと拭き掃除するだけで、落としにくい頑固な汚れに成長することを予防できます。
キッチンは、口に入るものを扱う場所なので、何よりも清潔を心がけましょう。