格子の魅力
格子は、角材などを縦横に均等に隙間を開けて組んだものです。
格子の歴史は古く、寺院建築が伝来した飛鳥時代まで遡ることができます。世界最古の木造建築群である法隆寺の「夢殿」などの連子窓(れんじまど)にその源流を見ることができます。
「夢殿」の連子窓は、現代の多くの格子と異なり部材を45度回転させて、菱形方向に取り付けられているのが特徴です。
その後、平安時代の寝殿造や室町以降の書院造、数奇屋造などに格子が受け継がれ、城郭や町家建築を経て、日本の建築様式として定着してきたという長い歴史があります。
格子は、日本の伝統的な建築においては一般的な意匠といえます。そのため現在では、現代和風建築などの和を演出する要素として、内外装に多く取り入れられています。近年は、商業施設ビルやオフィスビル、公共建築物にもデザインエレメントの一つとして目にする事例も多くなりました。
私たちエスケイホームの家づくりでも、新築、リフォーム、リノベーションに関わらず、日本の美を感じるアイテムとして、また機能性に優れた部材として大小様々な格子を採用しています。
格子の構造と種類
格子は縦方向の部材である竪子(たてこ)と横方向の部材の貫(ぬき)で構成されています。
種類は大きく縦格子、横格子、枡格子、組子の4種類に分けられます。
●縦格子
横桟がなく縦の部材だけで構成された縦格子は、整然として美しく、その凛とした佇まいに品格すら感じます。隙間と部材が醸し出す光と影のコントラストも魅力です。足が掛けられないため防犯面での役割も担っています。
●横格子
水平方向が強調されることにより、空間的な広がりを強調することができます。伝統的な建築より、むしろ最近は時代の先端をいく商業ビルなどの意匠にも利用されるように見受けられます。
●枡格子
竪子と貫を桝目状に配置した格子です。小さなものから大きなものまで正方形(桝目)が整然と並ぶデザインです。住宅では玄関や門扉などに多く使われています。
●組子
細い木片を釘を使わず精緻に組み合わせて、美しい幾何学紋様を描き出す伝統的な木工技術が組子です。現在は、障子や欄間に主に使われていますが、技術の伝承者の高齢化により住宅等に採用される機会は減っています。しかし近年、最新のテクノロジーを駆使して木材以外の素材を採用するなど、公共施設等での事例が増えつつあると感じます。
格子の機能性
外装材としての格子は、防犯およびプライバシー確保の目的で使われてきました。内装材としては建具や間仕切りなど様々なシーンで取り入れられています。デザイン的な要素以外の機能面での特徴はどうでしょうか。
●プライバシーを守る
前述したように、建物外部に設置した格子には外部からの侵入を阻止するといった役割があります。隙間により内部が見えにくくなるため、外からの視線を適度にブロックすることができます。敷地内や室内が丸見えになることがない一方で、明るい外はよく見えます。
●光や風を通す
外からの視線をさえぎりつつ、太陽の光を取り込むことが可能です。光だけではなく隙間を風が通るので通気性にも優れています。普通のドアや扉なら閉めると光や風は通りません。
●空間の演出
格子は隙間があって完全に閉ざされてはいないため、内と外の境界を曖昧にできます。故に圧迫感を抑えて開放感を得ることができます。夜には格子が影となって内部の明かりが外に漏れるため、美しい灯りの演出も楽しめます。
格子のデメリット
格子は魅力的な美しさと機能性に優れていますが、デメリットもあります。取り付け場所によっては隙間にホコリや汚れが付着しやすく、定期的な掃除が必要となります。室内設置の細かい格子は、掃除に手間がかかる場合もあります。
格子は、現代の暮らしに和の趣を取り込むための最適なアイテムです。日本の伝統的な意匠がもたらす心地よい佇まいの中で、ゆったりとした時の流れを感じてみませんか。
格子の魅力
格子は、角材などを縦横に均等に隙間を開けて組んだものです。
格子の歴史は古く、寺院建築が伝来した飛鳥時代まで遡ることができます。世界最古の木造建築群である法隆寺の「夢殿」などの連子窓(れんじまど)にその源流を見ることができます。
「夢殿」の連子窓は、現代の多くの格子と異なり部材を45度回転させて、菱形方向に取り付けられているのが特徴です。
その後、平安時代の寝殿造や室町以降の書院造、数奇屋造などに格子が受け継がれ、城郭や町家建築を経て、日本の建築様式として定着してきたという長い歴史があります。
格子は、日本の伝統的な建築においては一般的な意匠といえます。そのため現在では、現代和風建築などの和を演出する要素として、内外装に多く取り入れられています。近年は、商業施設ビルやオフィスビル、公共建築物にもデザインエレメントの一つとして目にする事例も多くなりました。
私たちエスケイホームの家づくりでも、新築、リフォーム、リノベーションに関わらず、日本の美を感じるアイテムとして、また機能性に優れた部材として大小様々な格子を採用しています。
格子の構造と種類
格子は縦方向の部材である竪子(たてこ)と横方向の部材の貫(ぬき)で構成されています。
種類は大きく縦格子、横格子、枡格子、組子の4種類に分けられます。
●縦格子
横桟がなく縦の部材だけで構成された縦格子は、整然として美しく、その凛とした佇まいに品格すら感じます。隙間と部材が醸し出す光と影のコントラストも魅力です。足が掛けられないため防犯面での役割も担っています。
●横格子
水平方向が強調されることにより、空間的な広がりを強調することができます。伝統的な建築より、むしろ最近は時代の先端をいく商業ビルなどの意匠にも利用されるように見受けられます。
●枡格子
竪子と貫を桝目状に配置した格子です。小さなものから大きなものまで正方形(桝目)が整然と並ぶデザインです。住宅では玄関や門扉などに多く使われています。
●組子
細い木片を釘を使わず精緻に組み合わせて、美しい幾何学紋様を描き出す伝統的な木工技術が組子です。現在は、障子や欄間に主に使われていますが、技術の伝承者の高齢化により住宅等に採用される機会は減っています。しかし近年、最新のテクノロジーを駆使して木材以外の素材を採用するなど、公共施設等での事例が増えつつあると感じます。
格子の機能性
外装材としての格子は、防犯およびプライバシー確保の目的で使われてきました。内装材としては建具や間仕切りなど様々なシーンで取り入れられています。デザイン的な要素以外の機能面での特徴はどうでしょうか。
●プライバシーを守る
前述したように、建物外部に設置した格子には外部からの侵入を阻止するといった役割があります。隙間により内部が見えにくくなるため、外からの視線を適度にブロックすることができます。敷地内や室内が丸見えになることがない一方で、明るい外はよく見えます。
●光や風を通す
外からの視線をさえぎりつつ、太陽の光を取り込むことが可能です。光だけではなく隙間を風が通るので通気性にも優れています。普通のドアや扉なら閉めると光や風は通りません。
●空間の演出
格子は隙間があって完全に閉ざされてはいないため、内と外の境界を曖昧にできます。故に圧迫感を抑えて開放感を得ることができます。夜には格子が影となって内部の明かりが外に漏れるため、美しい灯りの演出も楽しめます。
格子のデメリット
格子は魅力的な美しさと機能性に優れていますが、デメリットもあります。取り付け場所によっては隙間にホコリや汚れが付着しやすく、定期的な掃除が必要となります。室内設置の細かい格子は、掃除に手間がかかる場合もあります。
格子は、現代の暮らしに和の趣を取り込むための最適なアイテムです。日本の伝統的な意匠がもたらす心地よい佇まいの中で、ゆったりとした時の流れを感じてみませんか。